[PDF版はここをクリックしてください]景色通信Vol.1 『環境配慮型のワイアールシート』
カラープランニングセンターでは、景観に配慮した色彩を採用したブルーシートのブラウン・ベージュ版「ワイアールシート」をシートメーカーに企画提案し、開発商品化してもらいました。
ブルーシートは、身近な仮設材料として様々な場面で活用されていますが、その通称にも用いられている鮮やかなブルーは、日本の穏やかな色彩景観を妨げる阻害要因にもなっています。
この製品に用いられている10YRという色相は、日本の建築物等の外装色の色彩として最も出現頻度が高く、木材や岩石、土砂などとも共通性のある色彩であるため、田園景観や歴史的まちなみ景観から現代の都市的景観に至るまで、様々なシーンに違和感なく調和する色彩です。
2005年6月に景観法が全面施行され、全国各地で美しい景観づくりの取り組みが行われ、世界遺産への登録や歴史的まちなみ保存などの動きが広がっています。
この製品は、このような景観づくりに取り組む官公庁や地方行政団体、地域市民、協力企業に、ブルーシートの代替品としてご使用いただくとともに、個人的なバーベキューやキャンプ、お花見などの身近な利用に際しても、周囲の自然や季節の花々などを引き立たせるアウトドア用品として幅広く活用して頂くことを願っております。(永田泰弘)
●企画・カラーデザイン:カラープランニングセンター
●製造元:森下化学工業株式会社 E-mail. yamashita@marsol.co.jp
写真1:ワイアールシートを使用した景観
写真2:従来のブルーシートでの景観
環境色彩研究会では、全国で活動する研究会員による地域の環境色彩や景観をレポートする『COLOR VIEW』景色通信の連載をスタートします。ご当地のまちづくりに関することや残したい風景、海外視察での発見などを専門的視点でつづっていくシリーズです。色彩調査から色々なデザイン提案も含め、文章スタイルにはこだわりません。画像や記者(レポーター)の簡単なプロフィ−ル/写真の掲載も予定しています。どうぞお楽しみください。
※レポート原稿は随時募集しています。内容等についてのお問い合せは、環境色彩研究会(加藤)へお願いします。