[PDF版はここをクリックしてください]景色通信Vol.29
『シモキタどうぶつえん』
環境色彩研究会のメンバー7人で2010年11月6日、今年進めている自由が丘の街並調査の比較対象として、下北沢の街並を観て歩いた。
そのとき、下北沢駅北口に近い一番街で「シモキタどうぶつえん」が目に留まった。雑然とした広告看板が折り重なるように見え、電柱と電線が混乱に拍車をかける狭い街並景観の中にあり、それはバナーの形として動物達が並んでいるものだった。企画の目的や制作方法は推測にすぎないが、小学校一年生位の子ども達に動物をテーマに描いてもらい、バナーに加工したもので、二枚のバナーを表裏に重ねて、両側から異なった作品が見える掲示の方法をとっている。いずれも力作ばかりでストリートギャラリーのようだった。
バナーの存在に気づくと、ほのぼのとした気持になり、次々に作品を目で追う景色になっている。商店街でつくるありきたりの統一バナーとは一味ちがった感じで、屋外仕様のプリントもインクジェットで簡単にできるので、他の商店街でもお手本にしたら良いと思う。(永田泰弘)
シモキタどうぶつえんのバナーの例-1
シモキタどうぶつえんのバナーの例-2