[PDF版はここをクリックしてください]≪環境色彩研究会≫ 2017年度見学会
茅葺屋根の「大内宿」と、大正浪漫ただよう「七日町通り」から
町並みづくりの取組みと、地域の彩りの役割を学ぶ主査 高山美幸
良好な地域の形成には、環境色彩だけでなく様々な分野の取組みや、それを支える住民の意識が重要です。
今年度の見学会では、様々な問題を乗り越え、守り、甦った町並みとして、会津に位置する重要伝統的建造物保存地区の「大内宿」と、宿場町の「七日町通り」を訪れます。
「大内宿」では、茅葺き屋根の町並みを見学し、住み伝えるための背景として重要な村社会の決まり事への取組みや暮らしの中の彩りについて、役場勤務から茅葺職人になられた大内宿保存会の吉村氏からお話を伺います。シャッター通りだった街から20万人の観光客が訪れるレトロな街並みへ変貌した「七日町通り」では、まちなみ協議会の方のガイドによる街並みの見学会や講話を頂きます。これら会津内の異なる風土による町並みや、継承手法、さらには屋根等の景観を構成する各種色材の違いにも注目してください。
美しく誇れる町並みの背景に存在する「まちづくり」について学べる貴重な機会です。是非、ご参加下さい。
大内宿 七日町通り
<開催概要>
見 学 地 : 福島県南会津郡下郷町大内宿(1日目)、 会津若松市七日町(2日目)
日 程 : 2017年10月28日(土)- 10月29日(日) ※1日のみの参加も可能。
募集人数 : 先着20名 (学会会員以外の方もご参加頂けます。)
参 加 費 : 4,500円 (資料代、会場費等を含む)
※28日「大内宿」 1,000円(昼食は、各自召し上がってから来てください。)
※29日「七日町通り」3,500円(昼食代込みです。)
集合・日時 : 10月28日(土)12時50分 「大内宿」集会所 ※参加者に後日地図をお渡しします。
10月29日(日)10時30分 「七日町」駅(JR只見線)
宿 泊 : 参加者各自で手配願います。会津若松駅周辺にはいくつかのビジネスホテルがあります。
(既に週末は空室が少ない状況です。早めの予約をお勧めします。)
<スケジュール>
10月28日(土)12:50 「大内宿」集会所 〜 大内宿町並み見学 〜 講話 16時頃 解散予定
10月29日(日)10:30 「七日町駅」〜 七日町通り見学 〜 昼食 〜 講話 16時頃 解散予定
<申込方法>
申込締切 : 10月10日 (火)
申 込 先 : メールタイトルを「2017見学会」とし、以下の1〜5を記入し、info@color-web.co.jp
[環境色彩研究会幹事・成田]宛にお送り下さい。
1.氏名 2. 会員・非会員および学生の別 3. 連絡先(e-mail、携帯Tel)
4.当日の緊急連絡先(e-mail、携帯Tel)
5.参加日(2日間とも・28日のみ・29日のみ、いずれかを選択)
定員に達し次第、締切日前でもお断りすることがございます。早めにお申込み下さいませ。
[PDF版はここをクリックしてください]景色通信Vol. 65
『秋の大内宿』
環境色彩研究会で大内宿の見学会の企画が進んでいるようなので、2010年11月11日に家族で観光した時の様子を報告する。
大内宿は福島県南会津郡下郷町大字大内にある重要伝統的建築群保存地区に指定された旧宿場である。
南会津の山中にあり、江戸時代には会津西街道として、会津藩の参勤交代の宿場として、本陣が置かれた時期もあり、全長約450mの往還の両側に、街道に妻側を向けた寄棟造りの民家が建ち並ぶ「半農半宿」の宿場であったが、参勤交代や物流の街道としても使われなくなり、現在はその雰囲気をよく残した観光地として整備され、田園の中の旧街道沿いに茅葺き民家が整然と並ぶ景観は、日本の原風景を想像させて見事である。
大内宿本陣跡には、下郷町町並み展示館がある。
寄棟造りの民家は、民宿や土産物屋、蕎麦屋などに変わり、多数立ち並び観光客をもてなしている。特に蕎麦に関しては、高藤そばの名で知られており、箸の代わりに葱を用いて蕎麦を食べる風習が見られる。 (永田泰弘)
まるで江戸時代にいるかのような民家の軒先と風景
茅葺き屋根と漆喰の白壁のコントラストで心が落ち着く
江戸へ向かう旅人たちを迎え入れた古くからの町並みが美しい
伝統工芸の家屋は自然となじむ色や形と素材からつくられる