■2007年12月2日(日) LC顧問による勉強会 (第1回 稲垣卓造先生)
LCの会員を対象に、顧問の先生方による勉強会をシリーズで行うことになりました
第1回目は、日本色彩学会副会長で、LCの事務局代表でもある稲垣卓造先生による勉強会を開催いたしました。
名古屋市を中心とした都市景観における色彩の実情、模型を使った実験の評価、建築物や広告塔など沢山の事例とともに講義いただきました。今回は過去の事例を使った講義でしたが、日本が歩んできた歴史が景観にも影響を与えている経緯もあり、これからの日本の景観をどのようにしていくべきか。今後について考えていく大変よい機会となりました。
■2007年10月7日(日)講師 長谷川博士先生
10月8日(祝)講師 永田泰弘先生
“環境色彩計画の採用事例を通して学ぶ”
2007年度東商カラーコーディネーター検定試験1級 第3分野 『環境色彩』 受験対策講座
主催:日本色彩学会 くらしの色彩研究会 後援:日本色彩学会 東海支部
平成16年6月に景観法が公布され、各地で景観条例の整備が進められています。
“景観は地域の財産である”という意識が高まる中、くらしの色彩研究会では環境色彩計画の採用事例を通して東商カラーコーディネーター検定試験1級対策講座(第3分野『環境色彩』)を開催いたしました。東商の公式テキストを中心に環境色彩の実例を紹介するなど、1級第3分野『環境色彩』合格を目指す方はもちろん、既に環境色彩の実務に携わっている方にもご参加いただきました。
今回のセミナーを機に、中部地区でもますます環境色彩への関心が高まることを願っています。
■ 2007年7月22日(日) 「クックラひるがの」見学会(外壁候補色の検討)
昨年9月に引き続き2回目の「クックラひるがの」見学会を催しました。
「クックラひるがの」は東海北陸自動車道(上り線側)ひるがの高原サービスエリアに隣接する商業施設として現在、建設プロジェクトが進行しています。(平成20年3月26日グランドオープン予定)
東海北陸自動車道とは名神高速道路と北陸自動車道を結ぶ総延長185kmの高速自動車国道です。平成20年7月には太平洋側と日本海側が直結される予定で、中部内陸地帯の開発と発展に大きな効果が期待されていますが、これに伴う岐阜県高鷲町の『地域活性化』と『文化の発信地』としての役割を担い「クックラひるがの」プロジェクトが計画されました。そこで我々L・Cは田園地域の景観に相応しい商業施設における色彩計画モデルを目指して、外壁からインテリアの色彩ほか総合的視点で色彩提案を続けています。
今回の見学会でL..C会員は、2007年度日本色彩学会全国大会で発表した建物外壁色の提案をもとに高鷲町クックラプロジェクトの現場においても、設計関係者と共に外壁候補色の距離ごとにおける実際の見え方を調査・検証し色彩提案いたしました。
プロジェクトのコンセプトに沿って色彩設計された主なる外壁候補色(ファールンレッド;@ 7.5R2/4 )及び、近似色2色(A 7.5R3/6 B2.5YR3/4 )の視感測色による視距離ごと(接触距離・個的距離・公衆距離・景観距離)の見え方の変化ほか、従なる複数の外壁色、窓枠色との調和についても合わせて検討を行いました。
その後、ダイナランドゆり園を見学しました。ダイナランドは、冬季はスキー場ですが、ユリ園は、夏季の土地の有効利用を図った新しい観光名所です。色鮮やかな様々なユリが咲き乱れ、高原の澄んだ空気と共に大変心地よい時間を過ごすことが出来ました。
昨年は、秋季、そして今年度は夏季といったように、異なる季節の「ひるがの」の魅力を体験することが出来、この経験を今後の「クックラひるがの」の色彩計画にも生かしていく所存です。
■2007年6月3日(日) 蒲郡見学会
愛知県蒲郡市は温暖な気候と海の幸に恵まれ、温泉地があり海に山に景色も楽しめる観光地です。温暖な気候のためフルーツ栽培がさかんでみかんの生産は日本一の出荷量です。また、名古屋の近郊ということもあり、年間を通じて多くの観光客が訪れる場所でもあります。
今回の蒲郡見学会ではヨットに乗船し、L.Cの林会長がデザインした海陽ヨットハーバーを見学する予定でしたが、生憎の風でヨットを出すことができず、陸地での見学となりました。
海陽ヨットハーバーの基調色はグレーと蒲郡みかんを表す黄色。強い日差しが当たる海には澄んだ色がよく似合います。ヨットの色は青、赤、黄色などの高彩度色や白がアクセントカラーとなり、さわやかなコントラストを描いています。特に蒲郡は観光地ということもあり、海陽ヨットハーバーに人の気持ちを高揚させる黄色を使うことで、蒲郡のシンボルカラーを担っていると考えられます。
一方、120haの土地を埋め立てて作られた「ラグーナ蒲郡」にはマリーナ設備、遊園地、アウトレットモール、海産物販売、タラソテラピー、日帰り温泉施設、レストランなどがあります。そこに隣接して建設されたリゾートマンション「ラ・メルカーサ」のモデルハウスを見学しました。海辺に建つ白い12階建てのリゾートマンションは6棟まで作る計画があり、現在は2棟が建っています。6棟すべてが建つと圧迫感があり、海辺の景観を阻害しないかと心配になりますが、元愛知県庁の職員で現在は総合ポートサービス株式会社代表取締役社長の山口皓三氏からラグーナ蒲郡の開発にまつわるお話を伺い蒲郡を後にしました。