浅草公開講演会「和の色と環境色彩を考える」が塗料報知新聞(2/6掲載)で紹介
- 環境色彩研究会
- 2008年02月27日
日本色彩学会環境色彩研究会浅草公開講演会
「和の色と環境色彩を考える」が
塗料報知新聞(2/6掲載)で紹介されました。
浅草の歴史ある見番で、2008年1月19日(土)に開催された環境色彩研究会・地元まちづくり団体主催による講演会の模様が塗料報知新聞に記事掲載されました。研究会は浅草三丁目の今後のまちなみを創造してゆくために、2007年6月30日に実施した建物外装色・看板・暖簾及び電線ケーブルの地中化を念頭に入れた基礎調査の中間報告を行いました。同時に ●講演1:色が物語るー「江戸の粋は究極の垢抜け」日原もと子氏(東北芸術工科大学名誉教授 風土・色彩文化研究所主宰)につづいて ●講演2:「浅草寺の素材と色」山田誠司氏(一級建築士 三和工務店)による講演が行われ、多数の参加者に対して浅草三丁目の伝統色として茶系色:四十八茶百鼠)を上げ、江戸の賑わいや粋の色(藍、白、紅色)をアクセントに使用した配色例や、電線の地中化と植栽でつながりをもたせるまちなみの試案を提示しました。地元住民や行政をはじめ参加者は、雰囲気漂う広間に座し、日原もと子氏の話では、裏観音界隈の江戸風俗について想いを馳せたり、花柳界をはじめ今でも残る浅草文化をどのように伝えていくかを参加者全員で考えました。さらに、宮大工である山田氏の講演からは、浅草寺の屋根瓦が新素材で作られている事などを知り、社寺建築への関心をさらに深めていました。また、全国で数々の色彩ガイドラインを手掛けてきた永田泰弘氏は、「色彩ガイドラインは大きな範囲には良いが、今回の浅草三丁目のような小さな範囲には、色の規定・線引きだけでなく、色・材質・その使用方法と事例まで示さないと良いものができない。まちなみの統一には30年はかかるだろうから、お祭り感覚でやっていくのが良い。こうした確立に向けて色彩学会も努力していきたい」と述べて会場のムードを盛上げました。環境色彩研究会は、今後も地元住民の方々の意見を伺いながら活動を続けてまいります。
(環境色彩研究会幹事:加藤)
歴史と伝統を感じさせる浅草三丁目見番で行われた公開講座
日原教授による講演:色が物語る―「江戸の粋は究極の垢抜け」
色彩ガイドラインについての方向性を語る永田副会長