新春講演会「匠の技の保存継承」2019/1/12

  • 2018年11月27日

日本色彩学会創設70周年記念
新春講演会「匠の技の保存継承」のご案内

新春にふさわしく,日本の伝統産業の技術と最先端のAIとを結びつける関西ならではの研究を紹介します.匠の技の保存継承は今なお継続した課題です.総務省は古くからの技術をもつ職人の技をAIで分析・保存する取り組みを2019年度から行うとの報道がありました.本講演では,科学研究費を得て行ってきた伝統産業技能の保存と継承に関する研究成果の一部を紹介します.計測や解析手法などを色彩科学,色彩工学の研究・調査に役立て頂ければ幸いです.   関西支部長 森本 一成

日 時:2019年1月12日(土)13:30~17:00 (受付開始13:00~)
場 所:京都工芸繊維大学 松ヶ崎キャンパス 60周年記念館 2階 大会議室
〒606-8585 京都市左京区松ヶ崎橋上町
地下鉄烏丸線「松ヶ崎駅」下車,徒歩約8分 <「松ヶ崎駅」の「出口1」から右(東)へ約400m,四つ目の信号を右(南)へ約180m> https://www.kit.ac.jp/uni_index/access/

主 催:日本色彩学会関西支部
協 賛:照明学会,ヒューマンインタフェース学会,日本光学会,日本分光学会,日本視覚学会,日本写真学会,日本感性工学会,日本心理学会,日本人間工学会,日本画像学会,日本塗料工業会,日本化粧品技術者会,映像情報メディア学会,画像電子学会,カラーユニバーサルデザイン機構,電子情報通信学会,色材協会ほか
<順不同敬称略,依頼中を含む>

講 演:
13:30〜14:00 森本一成 氏(京都工芸繊維大学 名誉教授)
「技能の保存継承のための技能素からのアプローチ」
匠の技に潜む勘やコツを含む機微を明らかにする方法や,この技を容易に伝承したり,理解したりしやすく提示する手法の開発が待たれている.本講演では,2004年から科学研究費を得て行ってきた技能素による匠の技の保存継承の考え方について述べる.

14:00〜14:30 芳田哲也 氏( 京都工芸繊維大学 基盤科学系 教授)
「動作計測や心理的計測から明らかになった匠の技(土壁,お茶,和菓子など)の特徴」
匠の技は対象によって特徴が異なるため,ある特定の測定だけでそれを捉えることはできない.本講演では,複数の匠から得た身体動作データ,筋電などの生理的データ,力の入れ方などの力学的データ,インタビュー等のデータの統合的な解析により明らかとなった匠の技の特徴を述べる.

14:30〜15:00 野宮浩揮 氏(京都工芸繊維大学 情報工学・人間科学系 准教授)
「お点前の動作の特徴解析とビデオへのアノテーション挿入・表示システム」
お手前はおもてなしのこころが技能の源にあると考える.本講演では,お点前の技を例に,モーションキャプチャデータに対するAIを用いた匠の技の特徴解析ならびにアーカイブ化について述べる.また,技能の解析,伝承,学習のためのビデオへのアノテーション挿入・表示システム例を紹介する.

15:15〜15:45 渋谷 雄 氏(京都工芸繊維大学 情報工学・人間科学系 教授)
「技能習得支援のための仮想鏡システムと技能の保存継承のこれから」
匠の技の伝承は非常に難しい課題である.本講演では,匠の技に関するアーカイブデータを動的に構造化する技術と技能の習得を支援するシステムの開発例として仮想鏡システムを紹介し,技能の保存継承のこれからについて述べる.

15:45〜16:30 総合討論

参加費:会員/3,000円 会員外/4,000円 学生/1,000円(協賛学協会員は会員扱い)
(講演会当日に申し受けます)
申 込:参加希望者は,件名を“新春講演会「匠の技の保存継承」参加”とし,参加者名,会員あるいは非会員,学生を明記のうえ,e-mailにて下記までお申込みください.
日本色彩学会関西支部(辻埜) e-mail : tsujino@gold.ocn.ne.jp  Tel.06-6231-4071