日本色彩学会関東支部2023年度シンポジウム -日本の伝統文化・芸能の色彩-

  • 2023年02月27日

日本色彩学会関東支部2023年度シンポジウム
-日本の伝統文化・芸能の色彩-

 日本色彩学会関東支部では,毎年4月,支部総会の後に,色彩に関係するテーマでシンポジウムを開催しています.今回のテーマは,「日本の伝統文化・芸能の色彩」です.
 古来より変わることなく大切に維持・継承されてきた日本の伝統文化.伝統芸能はその代表で,演劇や音楽だけでなく,茶道,工芸,武道など多岐にわたっています.たとえば演劇に属するものでは,能楽や歌舞伎などにはじまり,落語や紙切りに至るまで,実にさまざまな技や芸が受け継がれ,進化を続けています.伝統芸能のほか,さまざまな年中行事や衣食住にも日本独自の文化が息づいています.
 本シンポジウムでは,日本の伝統文化・芸能の具体的な例として伝統装束と能楽を取り上げ,それらにおける色彩とその特徴を知ることで,日本人の精神に刻み込まれた色彩感性について考えてみたいと思います.

(一社) 日本色彩学会 関東支部

□開催日時・場所
日  時;2023年4月15日(土)14:00-16:50(時間帯は予定)
場  所:東京家政学院大学(千代田三番町キャンパス)1号館3階 1303教室
     市ケ谷駅(JR総武線,東京メトロ有楽町線,東京メトロ南北線,
     都営地下鉄新宿線)下車,徒歩約8分(地下鉄A3番出口)
     半蔵門駅(東京メトロ半蔵門線)下車,徒歩約8分(5番出口)
     九段下駅(東京メトロ東西線,都営地下鉄新宿線)下車,徒歩約12分
     (2番出口)
     https://www.kasei-gakuin.ac.jp/access/
開催形式:ハイブリッド開催(現地,およびオンライン)
配信方法:リアルタイムにて配信します.
※当日,13:00-13:50の予定で,関東支部の総会が開催されますので,関東支部会員の方は,是非ご参加ください.

□プログラム
14:00-14:05 開会挨拶
14:05-14:45 「宮廷装束と色彩」 仙石宗久(有職文化研究所)
14:45-15:25 「能楽における色彩表現」 松山隆之 (能楽シテ方観世流) 
15:25-15:40 休憩
15:40-16:20 「伝統工芸に見る明かりと翳りの色彩」 大住雅之(オフィ
         ス・カラーサイエンス)
16:20-16:45 総合討論
16:45-16:50 閉会挨拶
※プログラムと時間は変更する可能性があります.

□講演概要と講師プロフィール
1.仙石宗久(せんごく むねひさ)氏
講演概要:
令和元年5月8日,天皇陛下は黄櫨染の御袍(こうろぜんのごほう),皇后陛下は御五衣・御小袿・御長袴(おんいつつぎぬ・おんこうちぎ・おんながばかま)をお召しになり,宮中三殿に即位礼・大嘗祭の期日を奉告されました. 本講演では,宮中の伝統色に触れながら,皇后陛下の御装束の色・文様を見てゆきます.

講師プロフィール:
NPO法人 有職文化研究所 主宰,(一社)日本エチケット プロトコール協会 主宰,学習院女子大学 元非常勤講師,学校法人国際文化学園 非常勤講師.
御即位礼・大嘗祭(1990年)および立太子礼(1991年)の一連の行事を通じ天皇陛下・皇太子殿下に衣紋奉仕,スウェーデン皇太子殿下訪日(2001年),ヨルダン国ハッサン王子殿下訪日(2006年),フィンランド大統領夫人訪日(2016年)の際に着装披露・解説講演,映画『ラストサムライ』(2003年公開)で宮廷装束を製作・監修.
著書に『十二単のはなし』,『生活の美学』,『エチケットプロトコール全3巻』他.

2.松山 隆之(まつやま たかゆき) 氏
講演概要:
伝統芸能における色彩は,古来よりの決まりごとしての伝承もしかり,文様などにおいても,作品演目に対する印象付けの一面を持ち合わせています.
様々な装束の比較や,東京工芸大学カラボギャラリー第8回企画展「陰翳の中の色彩美-日本の伝統-」で展示された装束を使用した着付け実演を通して,平面から立体へと変わる彩りの深まりをお楽しみください.

講師プロフィール:
能楽師(重要無形文化財総合認定),四世梅若実玄祥師(日本藝術院会員・人間国宝)に師事.2歳で初舞台.公演出演,講演,企画など能楽普及に従事する.
これまでに数々の海外公演(ロシア,アメリカ,フランスなど計8か国)にも参加.
主な芸歴に,「石橋」「道成寺」「望月」「盛久」など.
(公社)能楽協会正会員,(一社)日本能楽会会員,能楽シテ方観世流準職分,
(公財)梅若会評議員,NHK文化センター講師,緑翔会主宰. 詳しくはhttp://honobonoh.com/?page_id=2 をご覧ください.

3.大住雅之(おおすみ まさゆき) 氏
講演概要:
日本の伝統工芸品は,精緻な技巧に基づいた豊かな表情を,光と影の中で見てとることができます.今回の講演では,茶の湯と能楽の世界観から,油滴天目茶碗,緞子古帛紗,西陣織復元能装束,孔雀羽帯を取り上げ,照明の幾何条件の中での表情の変化を分光計測結果と共に概説します.

講師プロフィール:
(株)オフィス・カラーサイエンス代表取締役.日清紡HD入社後,コンピュータ・カラーマッチングの研究開発に従事しカラーシステムに関するビジネスを展開.2004年に株式会社 オフィス・カラーサイエンスを設立.以後,特にメタリック・パール色を中心に計測・自動調色・CGとの連携技術などを開発,事業展開を進めている.
日本色彩学会,日本応用物理学会,日本照明学会,日本視覚学会,日本ファジィ学会JCIE: 第一,第二部門委員,CIE: TC2-85, JTC12委員

□参加方法
参加費: 会員1,000円  非会員2,000円
支払方法:以下の方法にて4月12日(水)までにお支払いください.お支払いと同時に,別途,参加登録が必要です.
 ※クレジットカード(PayPal)でのお支払い
  下記のURLから支払いサイトへアクセスできます.
  日本色彩学会の会員の方はこちらから:https://bit.ly/3ZmgiVW
  会員以外の方(非会員)はこちらから:https://bit.ly/3IuWol1
 ※ゆうちょ銀行でのお支払い
  郵便振替用紙をご利用ください.
  口座番号:00170-5-791517 加入者名:(一社)日本色彩学会全国大会
  通信欄には「関東支部シンポジウム参加費」と必ずお書きください.
  振込手数料は各自でご負担ください.原則として,送金後の取り消し等によ
  る返金には応じかねます.

参加登録:4月12日(水)までに, 次のフォームによる参加登録が必要です.
 https://forms.gle/txtC3XrFb9KsWF9H6

定員:希望者が以下の人数に達し次第受付終了とします.
現地:60名 これを越えた場合,定員に余裕があればオンラインでご参加頂けます.
オンライン(Zoom利用):100名
※オンライン参加希望者には,4月13日(木)にZoomの参加情報をお知らせします.
問い合わせ先: 関東支部事務局
e-mail:kanto@color-science.jp FAX:048-794-3901