緩やかに曲がる東海道沿いの街並み「有松」

色風景の詳しい説明

染め物のまち「有松」には、伝統産業である有松絞りと共に繁栄した歴史的な街並みがある。この街並みは、慶長13年(1608年)、東海道の池鯉鮒宿(ちりゅうのしゅく)と鳴海宿(なるみしゅく)の間に、尾張藩の奨励によって開かれ、平成28年7月に国「重要伝統的建造物群保存地区」に選定された。これは中濱家住宅前の風景、明治期に作られ、当初は絞り商の山田与吉郎の家であったが、現在は中濱商店が使っている。

"美しい"と感じる理由や思い出

江戸時代から続く街並みは、旧東海道約800mの区間に沿って緩やかに曲がる。中濱家の庇が長いのは、南向きに建っているため軒先に並べた絞り染めが太陽光を浴びやすく、商品としての絞りぞめの色を守るために庇が長い。商いの工夫である。
曲がる道が与える柔らかな印象、建物の重厚な色彩、長い庇がつくる濃い影。その昔、人々が行き交うその様が、まざまざと思い浮かぶ情緒的な風景である。

色風景に出会える時期

いつでも

色風景に出会える場所

愛知県
名古屋市有松

居住経験

なし

主要な色彩

黒, 紫, 茶

推薦者

多田真奈美

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