『MIC2020』 発表
〜2020年を彩った色〜


 『MIC(Most Impressive Color)2020』〜2020年を彩った色〜 に多数のご応募をいただき、ありがとうございました。選考委員会にて厳正に選考した結果、下記の色を『MIC 2020』〜2020年を彩った色〜として決定いたしました。

「白」

 「白」とは、コロナ禍で人々のつけているマスクの「白」、医療従事者の白衣の「白」のイメージで圧倒的多数でした。マスクも最近はカラフルなカラー展開もされていますが、主色は「白」という認識を多くの皆様が持たれていたようです。振り返ってみれば、結局、コロナ禍に翻弄された一年ということを象徴している色といえそうです。
 その他の色として、2位に「黒」、3位に「グレー」「青」、4位に「紫」が続きました。そして、それぞれ少数票ですが、「虹色」「金色」「ビビッドカラー」「さくら色」「水色」「バーガンディ」「緑色」といった、「白」や「黒」「グレー」の無彩色と対向する彩りのある色があげられました。例えば「虹色」はコロナ化で人々が求めている癒しや希望の色、東京都のコロナ感染防止ステッカーの色でもありました。

 「黒」はコロナの感染拡大による不安、死や病、コロナで亡くなった方に対する喪に服す色、黒いマスクや出口の見えない暗闇の中、希望の光を求めてのイメージを表しているようです。
 「グレー」は先の見えない不安、ワクチンは出来たものの道遠し、太陽の光を遮った厚い雲、
 「青」は除菌グッズに多く使われている色、医療従事者への感謝の色、ブルーインパルスの飛行、
 「パープル」は赤と青の混合から生まれる定まらない色すなわち不安定な色のイメージ、アイドルグループのイメージカラーで癒されたといった声がありました。

 「白」の推薦者の中から抽選して当選者を選び(後日、ご本人に連絡いたします)、2021年3月20日(土・祝)に予定しているインターナショナル・カラー・デイ(ICD)の企画にて表彰式を執り行います。
 あらためまして、本企画へのご賛同・ご参加ありがとうございます。来る令和3年の2021年はコロナ禍が収束し、皆様にとりましても、色彩にとりましても、希望に溢れた幸せな一年となりますように。

令和2年12月28日

(一社)日本色彩学会『MIC2020』〜2020年を彩った色 選考委員会 委員長 下川美知瑠



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