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景色通信Vol.28
『イタリア追想』

講演会『イタリアの街角から』（2010年9月18日）開催を前に、私のイタリア旅行を追想することにした。もう４年前になるが、トスカーナ地方等を１１日間旅した記憶。今夏の日本の猛暑でも、あのときのキーンとした寒さを思い出し、旅の想い出とは五感にうったえるもの、とつくづく感じてしまう。訪れた季節はヴェネチアの仮面祭りに合わせての２月だった。世界各国から参加者が集まって来ていて、みんな「写真撮らせて!!」というリクエストに快く応じてくれる。それから、化粧品(口紅)などの色名には都市名『シエナ』はよく使われていて、この街は以前からとても訪れたい場所だった。なるほどこの土地の色は、この茶色のバーントオレンジ系だ。窓枠は青みの多い青緑色でおしゃれな配色。この時はシエナの聖堂は改装中で、大きなテントには見事なだまし絵が描かれていた。アーケードの発祥、ミラノのドゥオモで見たマクドナルドの看板は、いつもの赤に黄色だったら無粋かもしれないけれど、ここで見た看板は景観に配慮していて流石だと思った。また、カプリ島にあったタイルの案内板も小粋で印象深い。イタリアを歩けば出会う、ちょっとした発見…。講演会では最近のイタリア色彩事情も伺えそうで、今からとても楽しみだ。（山川やえ子）

瞳の色しかわからないけど、どこの国の人かしら？

シエナの街なみは茶色いトーンで、どこか洒落て見える。

ドゥオモのアーケードにあるシックなマクドナルド。

『環境色彩研究会 公開講演会』
イタリアの街角から・・・3000年の時が育んだ「まちづくりの色彩作法」
講師：長谷川博士（日本色彩学会 環境色彩研究会会員）
日時： 2010年9月18日（土）14：00〜16：30
会場：東京塗料会館
参加費：2,000円(学生1,000円)日本色彩学会会員以外の参加も歓迎。
申し込みは、山川やえ子幹事(mickey1116@mvf.biglobe.ne.jp)まで。