景色通信Vol.43『USJ空間の遊び方』
- 環境色彩研究会
- 2013年01月15日
景色通信Vol.43
『USJ空間の遊び方』
初めてのUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)。特殊塗装(ペイントフィニッシュ)の施工現場を、解説付きで実際に巡る見学会に参加した。ハロウィン時期で連休のパーク内は、たくさんの人で溢れかえっている。快晴で海風が通るパーク内、肌寒さも熱気と歓声で吹き飛んでしまうくらいだ。
TDR(東京ディズニーリゾート)は夢と魔法の彩りで演出する非現実の興奮や、緑の植栽を活かすリラックス感を大切にしている。その一方でUSJ は、ハリウッド映画を疑似体験できるような仕掛けだ。遠くを走る高速道路も借景として取り込んでしまう大阪的リミックス感も興味深い。ハリウッド製映画を数多く何度も観て、名場面やディテールまで記憶している人ほど、パーク内での発見が多いように思う。映画撮影セットと編集されたフィクションの映画が、頭の中で再構成される。そしてパーク内の回遊や乗り物体験と重なって、もうひとつの楽しい体験へと昇華する。USJ ではアトラクションは別にしても、映画のシーンを思い描きながら、パーク内の色々な街並セットを登場人物になったつもりで歩いてみよう。ここでは、大人も独り遊びを楽しむことができそうだ。(加藤進久)
思い出にシンボルの前で記念撮影をする人がほとんど
遠くに高速道路も見える期待感が膨らむメインゲート
夕陽を浴びて輝くニューヨークの街並セット
映画を観た人にはたまらない空想の近未来海上都市へ入る