2016年7月10日(日)  髙橋晋也先生勉強会「心理学的な色嗜好研究」 報告

  • くらしの色彩研究会
  • 2016年07月12日

2016年7月10日(日)  髙橋晋也先生勉強会「心理学的な色嗜好研究」

髙橋晋也先生による第4回勉強会「心理学的な色嗜好研究」が開催された。
これは、第3回から引き継がれた内容で、高橋先生執筆の「色彩科学ハンドブック(第3版)」の第9章 色の心理にある 2.7 色彩嗜好 の内容についての解説、および、高橋先生が過去に手がけられた色嗜好についての研究についての詳細な解説であった。
最も古い心理学的な色嗜好の研究として、J.Cohn氏の1894年の論文を説明していただき、また、それ以降の色嗜好についての研究も体系的に学ぶことができた。「何色が好まれるか」といった研究は数多くあるものの、「何故その色が好まれるのか」を解き明かす研究や色嗜好形成の心理プロセスに迫る研究は少ないということも知った。併せて、そもそも対象物を決めない色嗜好とは何なのか?そして、その人の色嗜好とは本当に確固たるものとして個人の中に実在し、追求すべき真理が有るものなのか、といった色嗜好の研究の深い問題を垣間見ることができ、充実した学びの時間となった。