岡山・高梁市・廣兼邸

色風景の詳しい説明

廣兼氏は大野呂の庄屋で、同家2代元治が享和、文化の頃(1800年頃)小泉銅山を経営し、ローハの製造を営んで巨大な富を築き、弁柄の製造棟を兼ねる廣兼邸は規模、構造とも雄大な城郭を思わせる構えで、今もそのままに当時の富豪を偲ばせています。吹屋長者の一人です。 ローハは緑礬(り ょくばん・硫酸第一鉄)とも呼ばれ、緑礬を焼き、朱辰砂の代用になる顔料のベンガラ(酸化鉄・Fe2O3)を造ります。これを礬紅といいます。ベンガラは辨柄・弁柄・紅殻とも書き、色はくすんでいますが朱辰砂と異なり毒性もなく優れた顔料です。

"美しい"と感じる理由や思い出

廣兼邸の屋根は、石州瓦で葺かれており、江戸時代の石州瓦の赤瓦の色を伝えています。当時、だるま窯を使って焼いた不揃いな瓦の色が、板戸の色とよく調和しています。屋敷の中央の入母屋造りは屋敷門で、左側の長い二棟はローハの製造棟と考えられます。 ここで映画「八つ墓村」のロケが二度にわたりおこなわれました。

色風景に出会える時期

いつでも

色風景に出会える場所

岡山県
岡山県高梁市成羽町中野

居住経験

 

主要な色彩

白, 黒, 緑, 茶, グレー(赤褐色)

推薦者

永田泰弘

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