島根半島、島根町の石州赤瓦の屋根景観

色風景の詳しい説明

島根半島の成り立ちは出雲風土記に國引き神話として語られている。北岸は日本海の荒波によって浸食された海食崖や沈水海岸が連続し、その中に小湾が続き、野井、瀬崎、沖泊、多古、野波、加賀、大芦などの四十二浦と呼ばれた漁業集落がある。この地は石州瓦の産地の石見の國に近く、出雲の国で採れる来待石を釉薬とした赤褐色の粘土瓦の石州瓦で葺かれた屋根の景観に特徴がある。日本海と背後の山の間に密集して建てられた漁業集落の屋根は、木々の緑との対比の美しさが際立つ色風景を形成していると感じられる。

"美しい"と感じる理由や思い出

私は、島根県松江市の生まれで、大学卒業後は東京に住んでいるが、故郷は島根県で、やがて、雲南市加茂町の家並みを見下ろす墓地に入る予定である。
島根は古くから、日本三大瓦の一つ、石州瓦の産地で、今でこそ、黒瓦が多くなってきたが、本来の赤瓦が、木々の緑の中に映える風景こそ、魂を揺さぶる配色であり、故郷の色風景であると思っている。できれば、量産化以前に焼かれた、ムラのある、落ち着いた赤茶色の石州瓦こそ美しいと思う私が居る。

色風景に出会える時期

いつでも
夜間を除く

色風景に出会える場所

島根県
松江市島根町の四十二浦の漁業集落の石州瓦の赤瓦の屋根景観

居住経験

 

主要な色彩

推薦者

永田泰弘

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