東京・海晏寺

色風景の詳しい説明

 補陀落山海晏寺(かいあんじ)は、建長3年( 1251)、本尊を聖観音菩薩として開山された、曹洞宗の寺院です。  この頃品川の海上に大鮫の死体が浮上がったのを、漁夫が取上げてその腹を割いたところ、中から聖観音の木像を取出されました。  人々は不思議に思い門前を鮫洲と唱える様になったと伝えています。  当時鎌倉執権北条時頼はこのことを聞いて、珍しいことがあるものと、鎌倉 建長寺の蘭渓道隆を迎えて一宇を建立し聖観音像を安置しました。  南北四十町余、東西十町余の寺域を与え、土木の工事が成って建長寺開山大覚禅師をむかえ開山として、寺領百貫の地を寄附し、別に八十貫文の地を与えて寺中に四院二庵及び堂宇二ヶ所等を建てました。又弘安の頃相模守平時宗はあらたに堂を作り、所持の阿弥陀像を安置し、供養料二十貫文の地を寄附しました。  戦国時代に荒廃しましたが、天正18年(1590)徳川家康の命により、衰廃した寺を再興し、文禄2年(1593)本多佐渡守正信に命じて僧慶存を三河から召連れ、住持に定められました。この時に曹洞宗に改宗して中興開山となりました。  江戸時代には御殿山の桜と並び、紅葉の名所として有名でした。

"美しい"と感じる理由や思い出

 大鮫の死体から観音像が出て、「鮫洲」という地名になったというユーモラスなネーミングや、ユーモラスな屋根の鬼瓦の表情、すっきりとした寺院建築の姿などに惹かれます。

色風景に出会える時期

いつでも

色風景に出会える場所

東京都
東京都品川区南品川五丁目16番22

居住経験

あり

主要な色彩

白, 黒, グレー, 茶

推薦者

永田泰弘

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