東京・六義園

色風景の詳しい説明

 五代将軍綱吉の家臣柳沢出羽守保明、後の柳沢吉保は、元禄18年、松平加賀守の上屋敷であった染井村の約45,862坪の土地を江戸幕府より拝領し、元禄文化のさなかにあって吉保は、「別荘庭園」として活用することを考え、廻遊式築山泉水庭園の造成を考えた。  それは、保明の文芸趣向に基づいた作庭であり、本郷の広大な平坦な土地に、山を築き、池を掘り、流れを引き、紀伊国の和歌浦の景勝を写し万葉集や古今和歌集より名勝の景勝を取り出し、八十八境を写しだすことで、その庭園の名を「六義園」と名付けた。  六義とは詩道の基本とする六つの体で、「賦(ふ) 感想を述べたもの」「比(ひ) 例をとり感想を述べたもの」「興(こう) 外物にふれ感想を述べたもの」「風(ふう) 民間で行われる歌謡」「雅(が) 朝廷でうたわれる雅正の詞藻」「頌(しょう) 宗廟頌徳の詞藻」をいう。  明治時代に岩崎弥太郎の所有となり、その後、東京市に寄贈され、現在は東京都の公園となっている。

"美しい"と感じる理由や思い出

 築庭後320年を経て、園内には数多くの巨木が見られ、園内は八十八の名勝の写しが工夫され、池や石組みの工夫に物語があり、岩崎弥太郎が運び込んだ佐渡赤玉石もアクセントになっている。

色風景に出会える時期

いつでも

色風景に出会える場所

東京都
東京都文京区本駒込六丁目16番3号

居住経験

あり

主要な色彩

グレー, 緑, 茶(空色、緋色)

推薦者

永田泰弘

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